プラスチック

環境に優しい植物由来のストローとは?メリットや種類が気になる!

今世界規模で、プラスチックゴミを減らそうとする動きがあります。

なかでも、特にプラスチックストローは環境や動物たちにとって悪影響なため、それに代わる植物由来のストローが注目を集めています!

今回は、環境に優しいと言われる植物由来のストローとは?誕生した理由やメリット、種類について詳しくご紹介したいと思います。

植物由来のストローとは?

まずは、植物由来のストローとは何なのか、誕生した理由についてをご紹介しましょう!

植物由来のストローとは、植物を使用して作ったストローのことです。

一昔前は、ストローと言えば、プラスチックのものが大部分をしめていました。

しかし、環境汚染による地球温暖化や生物絶滅の危機などが問題となってきてから、プラスチック製品の在り方が問われるようになりました。

プラスチックは、廃棄の際に燃やすことでco2が排出され、地球温暖化の原因の1つになっています。

そのため、世界中の多くの場所でプラスチックゴミを減量させる工夫が行われているのです。

プラスチックゴミの中でも、厄介なのがプラスチックストローの存在です。

プラスチックストローは、その他のプラスチック製品と比較してリサイクルしにくい性質があります。

それは細長く軽い形状が原因です。

その形状が故に、リサイクル機器の間に挟まりやすく処理が難しい、また、リサイクル回収を行った際に、すり抜けて落ちやすいなどが考えられます。

リサイクルできなかったプラスチックストローは海洋ゴミになり、鋭利さが原因で海の動物たちを傷つけてしまうのです。

2015年に公開されたウミガメの鼻にプラスチックストローが刺さっている映像は多くの人の印象に残りました。

人間にとっては便利なプラスチックストローが、海の動物にとっては危険な凶器であることがわかったのです。

そこで、プラスチックストローに代わる製品として誕生したのが、植物由来のストローです。

植物由来だけでなく、紙ストローなどのプラスチックじゃない商品も多く開発されています。

おそらく、今後はプラスチックストローの供給は減り、植物由来や紙製品のストローがメジャーとなるでしょう。

植物由来のストローのメリットは?

さて、そんな環境汚染解決のため、誕生した植物由来のストロー。

メリットはどんなところにあるのでしょうか?

1つ目は、前述した通り、環境に優しいことです。

植物由来のストローは使用後に燃やしたとしても、co2の排出量が少なくて済みます。

さらに、自然に還るものが多く、土に埋めることで堆肥となり、姿を消します。

もしも海に流れていったとしても、海中で分解され、動物たちの凶器とはなりません。

2つ目のメリットは、紙ストローよりも使用感が良いことです。

最近、飲食店ではプラスチックストローから紙ストローに代える動きが多く見られます。

紙ストローも環境に優しい部分が多いのですが、一方で「使用感が悪い」という声が多くあがっています。

その理由は、飲み物によって紙がふやけることで、飲み物本来の味を損なわせてしまうからです。

一方、植物由来のストローはふやけにくく、口に触れても違和感を感じにくいという面で、紙ストローよりも使用感が良いと口コミが拡がっています。

環境に優しいとはいえ、せっかく飲み物を飲むのですから、味を損なわないに越したことはありません。

植物由来のストローは、その両面に対応できているメリットの多いストローなのです。

植物由来のストローはどんな種類がある?

では、植物由来のストローには、どんな種類のものがあるのでしょうか?

ここでいくつかご紹介していきます。

① 草でできたストロー

1つ目は、草でできたストローです。

草の茎を利用したストローで、藁でできたストローとも呼ばれます。

ストローは英語で藁という意味なので、草でできたストローは原点に戻ったような商品と言えますね。

最近では、東京農業大学の学生たちが作った草でできたストローが話題になりました。

使い心地はまるでプラスチックストロー、でも完全自然由来で自然に還る性質を持っています。

見た目は植物の茎そのものなので、和風なドリンクにぴったりかもしれません!

② サトウキビでできたストロー

2つ目は、サトウキビでできたストローです。

サトウキビを使って作られたストローで、こちらも100%植物由来で製造でき、廃棄する際は、土に還る性質があります。

サトウキビなので、甘いストローなのでは?と想像してしまいますが、実際は無味無臭、飲む感覚はプラスチックストローに近く、耐久性にも優れています。

ただ、ギュッと潰すとパチンと割れてしまうため、ストローを噛む癖のある人は要注意かもしれません。

③ 竹でできたストロー

3つ目は、竹でできたストローです。

通常のストローサイズの細い竹を使用して作ります。

竹でできたストローには、使い捨てのものから繰り返し使えるものまで存在します。

竹には、抗菌作用があるため、清潔さを保ったまま使うことができるのは嬉しいですね。

もちろん自然由来ですし、自然に還る性質があり、さらに繰り返し使えるとなれば、一石何鳥にもなります!

④ 木でできたストロー

4つ目は、木でできたストローです。

木造住宅会社であるアキュラホームが世界で初めて開発し、話題を集めました。

日本の伝統と言われる「かんな削り」によって木を薄くスライスし、それを丸めるなどして作られている個性豊かなストローです。

こちらも、4〜5回ほど繰り返し使うことが可能で、飲み物に長時間つけてもふやけることがありません。

木の香りはなく無臭で、木製である温かみだけを感じることができます!

⑤ 米でできたストロー

5つ目は、米でできたストローです。

日本人にとって親しみやすいお米で作られたストローです。

当社の商品「RICE STRAW」もお米を使用し製造したストローで、100%天然由来の原料でできているため、土に埋めると自然に分解されます。

RICE STRAWが分解された土は栄養たっぷりの堆肥となるため、その堆肥を使用して新たな作物を育てることも可能!リサイクルよりもエコな「サーキュラーエコノミー」を実現できるストローです。

主原料には、捨てられてしまうはずだったお米=廃棄米を使用しているため、フードロス問題の改善にも貢献をしています。

使い心地もプラスチックストローに近く、飲み物の味を邪魔しないばかりか、カラフルで見た目にもこだわりを持っています。

もちろん着色料はお野菜や植物から抽出した天然着色料のみを使用しているため、全てにおいて安心して使っていただけますよ!

飲み物の種類によって、色を使い分けることができるのはその他の植物由来ストローには少ないため、飲み物やその見せ方にこだわりのあるカフェなどにおすすめですね。

まとめ

今回は、環境に優しいと言われる植物由来のストローとは?誕生した理由やメリット、種類についてご紹介しました。

植物由来のストローが誕生した理由は、プラスチックストローの環境汚染が深刻化したためです。

植物由来のストローは、環境に優しいという大きなメリットの他に、紙ストローよりも使用感が良い部分という部分があります。

種類は、「草」「サトウキビ」「竹」「木」「米」など多くのものが開発されています。

地球のこと、未来のことを考え、植物由来ストローのような環境に優しい製品を積極的に使っていきましょう!

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フランスが環境問題に取り組む理由、パリ2024の影響とは?

環境問題は日本だけの問題ではなく、国際的な問題です。

各国が、それぞれの問題の改善に取り組みを行っている中で、パリ2024大会の開催を控えているフランスはどのような取り組みをしているのでしょうか。

市民のサステナブルの意識が高いと評価されているフランスならではの取り組みをご紹介します。

パリ2024大会に関する取り組みだけでなく、日頃からどのように環境問題と向き合っているのかを見ていきましょう!

パリ2024大会が環境問題に取り組む理由

今や、誰しもが知る国際大会となったオリンピックですが、感動と興奮を与えてくれる良い面とは裏腹に環境負荷の影響があります。

大会の規模が大きくなるにつれて、問題は徐々に深刻化しています。

そんな、オリンピックの環境問題に真剣に向き合おうとしているのが2024年に開催されるパリ大会です。

国際的に見てもサステナブルの意識が強いと評価されているフランスだからこそ、実現に向けて積極的に取り組みが行えています。

フランスの環境意識が高まる背景

フランスでは、服をなるべく少なく所持する、外国産の食材よりも地元の食材を買うといったようなサステナブルな考え方が定着しています。

この背景として、パリ協定が締結されてから市民の意識が高まったと言われています。

パリ協定後、政府を中心に環境問題に関するポスターが地下鉄などに掲示され、イベントやセミナーが積極的に開催されています。

この取り組みにより、市民が日常から環境問題に関するとこを目にし、意識して行動することにつながったと言えるでしょう。

※パリ協定とは?

引用:外務省>2020年以降の枠組み:パリ協定

https://www.mofa.go.jp/mofaj/ic/ch/page1w_000119.html

国際大会が抱える環境問題

1896年に最初の大会が開催されて以来、100年以上続いているオリンピックは世界で最も注目される国際大会となりました。

大会の規模が大きくなるにつれ、許容人数も増え、さまざまな環境問題へとつながっています。

会場や選手村の建設に伴う環境破壊、大会後の施設の廃虚問題、選手や関係者、観客が移動する際の排出ガス、大会の開催に伴う食品ロスやゴミの廃棄問題などが挙げられます。

この問題を解決すべく、ロンドンで行われた2012年大会では、再生可能エネルギーや低炭素コンクリートを利用し環境問題への貢献を実現しました。

パリ2024大会の環境問題に対する取り組み

2024年8月に開催されるパリ2024大会では、さまざまな取り組みが行われています。

そのうちの取り組みの一つがペットボトルの利用禁止です。

今大会ではペットボトルの販売が禁止されており、その代わりにマイボトルを持ち込み給水ポイントにて自由に水分補給ができる仕組みとなっています。

また、大会で提供される食べ物に牛肉の使用が禁止され、包装材も脱プラスチックでありリサイクルが可能な食器を取り入れています。

その他にも二酸化炭素の排出を削減する取り組みなど、さまざまな取り組みが行われているのがパリ2024大会です。

フランスが取り組む環境問題と対策

フランスは、他国と同様にオリンピック以外でも環境問題に直面しています。

そのためオリンピックへの取り組みだけでなく、日常的に環境問題への取り組みは積極的に行われています。

ヨーロッパ全体として問題視されているのは、大気汚染とプラスチックゴミ問題です。

では、フランスではどのように上記の環境問題に取り組んでいるのか見ていきましょう。

フランスとヨーロッパの共通する環境問題:大気汚染

世界的にも問題視されているのが、大気汚染問題です。

フランスでは大気汚染問題を改善する取り組みとして、ディーゼル車と暖房器具に関する対策が行われています。

ディーゼル車に関しては、2040年までにディーゼル車とガソリン車の製造を禁止すると政府より発表されています。

2014年にはナンバープレートの末尾で走行日を制限し、2017年には、車種、生産年、排気ガスの含有成分量をもとに6種類のステッカーが発行され、日本の車検のように貼付けることが義務化されるなどの対策が行われています。

また、暖房器具に関してはディーゼル車と同じように大気汚染の原因となる成分を排出するため規制が行われています。

2021年に環境相から薪を燃やすことで発生する大気汚染の原因となる微粒子を50%削減する計画案が発表されました。

フランスとヨーロッパの共通する環境問題:プラスチックゴミ問題

プラスチックは焼却処理をする際に温室効果ガスの排出や、河川への廃棄から海洋汚染問題が問題視されています。

SDGsの目標14で「海の豊かさを守ろう」と掲げられており国際的な問題となっています。

フランスでは、この問題を改善すべくサーキュラーエコノミーに関する法律が2020年に施行されました。

また、ペットボトルの削減のため公共の施設には水飲み場の設置の義務付けをするなどさまざまな取り組みが行われています。

まとめ

フランスのサステナブルへの積極的な取り組みの背景や、取り組んでいる環境問題に関してご紹介をしました。

また、2024年に開催されるパリ大会でも環境問題に関する取り組みが行われています。

政府が率先して発信をすることで市民の意識の変革にもつながっている代表的な例となりつつあります。

もちろん、まだまだ課題はありますが、日本を含め他国がフランスから学べることが多くあるのではないでしょうか?

パリ2024大会が実際にどのように環境問題に取り組みつつ開催されるのかとても楽しみですね!

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生分解性プラスチックをわかりやすく解説!メリットやデメリットも!

世間では、プラスチックが及ぼす環境問題が多く語られていますよね。

その一方で、地球に優しい「生分解性プラスチック」の開発が進んでいます。

今回は生分解性プラスチックについてわかりやすく解説!メリットやデメリットも合わせてご紹介していきます。

生分解性プラスチックとは?原料や種類は?

では早速、生分解性プラスチックについて、原料や種類なども詳しくご紹介していきましょう!

生分解性プラスチックとは

生分解性プラスチックとは、一定の条件が揃うことで、微生物の働きによって二酸化炭素と水に分解されるプラスチック製品のことを言います。

分解される場所は、例えば、土壌中や海中、コンポストの中など、微生物が活動しやすい場所があげられます。

一般的なプラスチックはそのような場所でも形を変えず残り続けるため、環境汚染などの原因となっています。

その点、生分解性プラスチックは分解され、自然に還るため、地球に優しいプラスチック製品であることがわかります。

ちなみに、生分解性プラスチックは「バイオプラスチック」の一種です。

バイオプラスチックは生分解性プラスチックとバイオマスプラスチックの両方のことを指します。

バイオプラスチックという大枠に、生分解性プラスチックと、また別の地球に優しいプラスチック「バイオマスプラスチック」が入っているというイメージですね。

今回は生分解性プラスチックがテーマですが、バイオマスプラスチックについても他の記事でご紹介しているので、ぜひそちらもご覧ください!

生分解性プラスチックの原料

さて、そんな地球に優しいプラスチックである生分解性プラスチックの原料は何なのでしょうか?

生分解性プラスチックの原料はいくつかあります。

1つ目は、トウモロコシやサトウキビなどの植物です。

2つ目は、石油や石炭などの化石燃料です。

3つ目は、上記の2つを混合した原料です。

石油といえば、一般的なプラスチックの原料でもありますよね。

生分解性プラスチックは原料にこれを使わなければならないというルールはありません。

最終的に、二酸化炭素と水に分解することができれば、生分解性プラスチックと呼ぶことができます。

ただ、原料の違いによって種類分けされ、その呼び名も変わります。

生分解性プラスチックの種類

ここからは、生分解性プラスチックの種類をご紹介しましょう!

まず、トウモロコシやサトウキビなどの植物からできた生分解性プラスチックの代表的な名前を紹介します。

植物由来の生分解性プラスチックは、ポリ乳酸(PLA)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)などです。

低耐熱性や透明性の高さ、コンポスト中での分解が得意という特徴があり、冷凍食品の包装材やレジ袋、農業フィルムなどに使用されています。

お次は化石燃料を原料とした生分解性プラスチックの種類です。

化学燃料を原料とした生分解性プラスチックには、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリグリコール酸(PGA)などがあります。

PVAは造膜性、透明性、高強度、ガスバリア性、防曇性、非帯電性などに優れていることからテレビやパソコンモニターの偏光フィルターに、PGAは酸素ガスや炭酸ガスを透過させにくいという特徴から炭酸飲料やビール、薬品、液体調味料などの容器に使用されています。

そして、植物と化石燃料を混合して作られた生分解性プラスチックには、ポリブチレンサクシネート(PBS)、澱粉ポリエステル樹脂などがあげられ、農業フィルムから使い捨て容器などの幅広い用途で使用されています。

生分解性プラスチックと一括りにいっても、その中でいろんな原料が使われ、いろんな種類のプラスチックが作られているんですね。

生分解性プラスチックのメリットは?

そんな生分解性プラスチックには、どんなメリットがあるんでしょうか?

前述の解説と少し重複しますが、わかりやすく整理していきましょう。

メリット① 分解される

1つ目は、二酸化炭素と水に分解される点です。

生分解性プラスチックの1番の特徴で、メリットですよね!

プラスチックのゴミや環境汚染問題は深刻なので、分解されることでこれらの問題を解決に近づけることができます。

メリット② CO2排出量が少ない

2つ目は、たとえ燃焼処理されたとしてもCO2排出量は少なくて済む点です。

例えば、生分解性プラスチックであるポリ乳酸の袋と、一般的なプラスチックであるポリエチレンの袋を燃やした時、ポリエチレンの袋のほうが熱量や二酸化炭素の量が2倍多く出たという実験結果もあります。

以上のメリットを見ると、やはり生分解性プラスチックは地球に優しいプラスチックであることがわかりますね〜

生分解性プラスチックのデメリットは?

一方で、生分解性プラスチックにはデメリットも存在します。

デメリット① コストが高い

1つ目は、コストが高いことです。

まだ製造数が少ないため、作るのにコストがかかってしまい、販売価格も一般的なプラスチックより高くなってしまいます。

デメリット② 分解できる環境が限られる

2つ目は、分解できる環境が限られることです。

生分解性プラスチックは土壌中や海中、コンポストの中などで分解されるとご紹介しましたが、種類によっては土壌中では時間がかかるもの、海中では分解しないものもあります。

生分解性プラスチックだからといって、どこでも二酸化炭素と水に戻ってくれる訳ではないのです。

また、分解スピードも環境によって違うため、安定しないというデメリットがあります。

デメリット③ 分解させないと特徴が生かせない

3つ目は、分解させないと特徴が生かせないことです。

今や生分解性プラスチックを知る人も増えてきましたが、まだ認知度が高いとは言えません。

何も知らずに通常のプラスチック同様に廃棄してしまえば、生分解性の特徴を生かすことができず製造までのエネルギーやコストが無駄になってしまいます。

以上のデメリットは、全て生分解性プラスチックが今以上に普及し、製造工場や分解する処理工場が整い、消費者の認知度が上がれば解決できる問題ですね!

今後の普及を期待して待ちましょう!

まとめ

今回は生分解性プラスチックについてわかりやすく解説!メリットやデメリットも合わせてご紹介しました。

生分解性プラスチックは一定条件が揃うことで、二酸化炭素と水に分解されるプラスチックのことを言います。

メリットは地球に優しいところ、デメリットは普及が少なく設備や認知度が低いために考えられる点ばかりでした。

これから、生分解性プラスチックなど、地球に優しい製品の開発がより進むことで、プラスチック問題の解決に近づくことを願っています!

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これにもあれにもプラスチック?環境問題対策で何をしたらいい?

私たちの日常に当たり前のように存在するプラスチック

便利なものである一方で、環境問題プラスチックが悪影響を及ぼすと知られています。

今回は、これにもあれにもプラスチック?隠れプラスチックについて、さらに環境問題の対策として家庭でもできる事柄をご紹介していきます。

いろんなところで使われる「隠れプラスチック」は?

まずはじめに、いろんなところで使われる「隠れプラスチック」についてご紹介しましょう。

プラスチックの代表格と言えば、ペットボトルが思い浮かびます。

また、お風呂の流し台、トイレの便座、スマホケース、ビニール袋など、多くのプラスチックが日常に溢れています。

どれも何となくプラスチックであることが想像できる製品ばかりです。

しかし、じつは見た目ではプラスチックとはわかりにくい隠れプラスチックも身近に存在するのです!

例えば、化粧品や洗顔料の中身です。

そこには小さなプラスチックが含まれています。

この5ミリ以下の小さなプラスチックをマイクロプラスチックと呼びます。

マイクロプラスチックによる海洋生物への影響は、大変危惧されており、マイクロプラスチックを誤って食べたことで海洋生物が死亡するケースも報告されています。

マイクロプラスチックは特に、家庭の排水フィルターを通り抜けて海に流れやすく、さらに性質上、自然分解されることはないため、海洋汚染の原因の1つになっているのです。

人間界の隠れプラスチックが、家庭を飛び出して地球を汚す結果になっているのですね…

プラスチック問題への取り組みが増えた理由は?

前述した通り、プラスチックは地球汚染に強い影響を及ぼしています。

ここからはさらに詳しく、プラスチック問題への取り組みが増えた理由を3つご紹介しましょう。

① 海洋汚染

まず1つ目は、前述した海洋汚染です。

マイクロプラスチックだけでなく、大きなプラスチックごみも海洋汚染に影響を与えています。

その原因は、ポイ捨てなどで放置されたプラスチックごみが風や雨で流され、海にごみが流れ着いてしまうからです。

それを生物が食ベるなどして環境汚染になっています。

実際に、2016年に行われた世界経済フォーラムにて、このままでは海に漂うプラスチックごみが増え続け、2050年までに重量換算でプラスチックごみが魚の量を超すとの報告があがりました。

このような研究結果を受けて、さらに世界的にプラスチック問題への取り組みを強化する動きが出てきたのですね。

② 温室効果ガス排出

2つ目の理由は、プラスチックごみから出る温室効果ガスの排出です。

温室効果ガスは地球温暖化に悪影響を及ぼすということは多くの人に知られていますよね。

国際エネルギー機関によると、全世界で2021年にプラスチックごみから出た温室効果ガス(二酸化炭素)の量は363億トンで、過去最高を記録しました。

このまま増え続けると地球温暖化が進み、未来の地球がダメになってしまいかねません。

地球温暖化悪化の可能性を考えると、プラスチック問題に取り組まざるを得ませんね!

③ 資源の枯渇

そして、3つ目の理由は資源の枯渇です。

プラスチックは石油を使用して作られており、石油は量に限りがあります。

新しい資源が見つかるという可能性も大いにありますが、限りあるものなので、大切にしない訳にはいきません。

石油の使用量を減らすために、プラスチックを減らす、またはリサイクル、使い回すことなどの取り組みが大切になるのです。

家庭でもできるプラスチック環境問題対策は?

以上のプラスチック問題があがったため、世界各地でプラスチックを減らす取り組みが行われています。

大きな企業もこぞって取り組んでいますが、企業だけではやはりまだ不十分です。

私たち個人が家庭でプラスチック使用を減らす必要があります。

では最後に、今すぐ取り組める家庭でできるプラスチック環境問題対策をご紹介していきましょう!

① マイボトル・エコバック・エコラップなどの活用

まず1つ目は、マイボトル、エコバック、エコラップなど、繰り返し使えるアイテムの活用です。

これらの商品は日常的によく使うものですので、1年間、5年間、10年間、それ以上と考えると、かなり多くのプラスチックごみを削減できることがわかります。

繰り返し使えるお気に入りのアイテムを持っていると、気分もあがりますし、環境にも自分にも優しいので一石二鳥になりますね!

② リサイクルセンターへの持ち込み

2つ目は、プラスチックごみをリサイクルセンターへ持ち込むことです。

1つ目のように、プラスチックを使わない努力も必要ですが、生活必需品の多くはプラスチックを使用しているため、全く使わないのは大変難しいです。

なので、出てしまったプラスチックごみはリサイクルセンターへ持ち込んで、再利用してもらいましょう。

リサイクルされたプラスチックは、新しいプラスチック商品に生まれ変わったり、化学燃料に変換されたりします。

しかし、日本のプラスチックのリサイクル率は24.3%とまだ高くありません。(「一般社団法人プラスチック循環利用協会2020年プラスチック製品の精算・廃棄・再資源化・処理処分の状況」)

まずは、私たち1人1人が意識を高くして、プラスチックをリサイクルに回すことを心がけましょう。

③ 自然に還る商品の活用

そして、3つ目は自然に還る商品の活用です。

最近ではプラスチック問題を受けて、各企業が自然に還る商品を開発する動きが盛んになっています。

例えば、Pale Caseというスマホケースやアクセサリーを扱うカナダのブランドは、バイオプラスチックと亜麻わら材料でスマホカバーを製造し、販売しています。

このスマホケースは家庭用コンポストで分解することができるため、使い終わったらごみにならずに済みます。

また、当社のRICE STRAWもその1つです。

一般的にはプラスチックが使われるストローですが、RICE STRAWはお米とタピオカ粉、水というシンプルな原材料でできており、こちらも家庭用コンポストに入れると自然分解され、土に還ります。

こういった自然に還る商品はこれからもどんどん開発されていくと思われます。

1人1人が自ら積極的に情報を収集し、地球に優しい商品を使うことがプラスチック問題改善に繋がっていきます。

まとめ

今回は、これにもあれにもプラスチック?隠れプラスチックについて、さらに環境問題の対策として家庭でもできる事柄をご紹介しました。

プラスチックは身近にたくさん存在し、見た目ではわからない隠れプラスチックもたくさんあるとわかりました。

プラスチック問題の取り組みが行われた理由は、海洋汚染、温室効果ガス排出、資源の枯渇などがあるからです。

企業でも多くの取り組みが行われていますが、私たち個人でも「マイボトルなどの活用」「リサイクルセンターへの持ち込み」「自然に還る商品の活用」など、簡単な取り組みを始めてみましょう!

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