さまざまなセクシュアリティを表す言葉「LGBTQ」には、象徴的な旗があります。

その旗はレインボーフラッグと呼ばれていますが、じつはいくつも種類があるってご存知ですか?

今回はLGBTQの旗「レインボーフラッグ」を24種類、さらに色に込められた意味もご紹介していきます。

LGBTQの旗「レインボーフラッグ」を24種類ご紹介!

では早速、LGBTQの旗「レインボーフラッグ」を見ていきましょう。

1.ギルバートベイカーのレインボーフラッグ

最初にご紹介するのは、レインボーフラッグの発案者であるギルバートベイカーが1番初めに作ったレインボーフラッグです。

色は8色あり、それぞれが意味を持ちます。

ピンクはセクシュアリティ、赤は人生、オレンジは癒し、黄色は日光、緑は自然、ターコイズはマジック、青はハーモニー、バイオレットは魂です。

ちなみに、ギルバートベイカーはアメリカのアーティストで、ゲイの権利活動家で政治家でもあった友人のハーヴェイミルクからの依頼をきっかけにこの旗の制作を行いました。

そこには「前向きで、私たちの愛を祝すもの」という願いが込められていました。

2.レインボーフラッグ(1978年から1999年)

1978年にハーヴェイミルクが暗殺されたことを受け、フラッグを使った活動が大幅に増加しました。

そこでピンク色を入手することが難しいことを知ったギルバートは、レインボーフラッグからピンク色を除いて7色の旗を制作しました。

3.現在のレインボーフラッグ

それ以降もLGBTQの活動において、レインボーフラッグの需要が高まり、より一層作りやすいようにとターコイズを除いた6色の旗が新たに作られました。

そのまま定着し、現在も6色のまま、多くの運動で使われています。

4.有色人種を含むレインボーフラッグ

有色人種を含むレインボーフラッグは、LGBTQの黒人などの有色人種が独特の課題を抱えていることを示すもので、2017年に作られました。

5.QPOCのフラッグ

次は、QPOCのフラッグです。

QPOCとは「Queer People of Color(有色人種のクィア)」を意味し、このフラッグは有色人種のクィアを象徴した旗として作られました。

ただし、誰がどんな経緯で作ったのかはわかっていません。

6.レズビアンラブリュスフラッグ

1999年に作られたレズビアンラブリュスフラッグですが、じつはあまり普及していません。

旗を作った人物はゲイ男性のショーンキャンベルです。

普及しなかった理由は、ナチスが「反社会的」とみなした個人を識別するために使った印の黒い三角形が含まれていたからだと考えられています。

7.リップスティックレズビアンフラッグ

リップスティックレズビアンフラッグは2010年に、ナタリーマクレイによって作られました。

ナタリーが人種差別で告発されて以降、使われていないデザインです。

8.レズビアンフラッグ

レズビアンフラッグは、2018年にリップスティックレズビアンフラッグを作ったナタリーが人種差別で告発されたことを受け、新たに作り直したレズビアンを象徴する旗です。

暗いオレンジには性別の不適合、中間のオレンジには独立、明るいオレンジにはコミュニティ、白には女性らしさとユニークな関係、明るいピンクには静けさと平和、中間のピンクには愛とセックス、暗いピンクには女性らしさという意味が込められています。

9.バイセクシュアルフラッグ

活動家のマイケルペイジによって作られたバイセクシュアルフラッグは、ピンクには同性の魅力、ブルーには異性の魅力、パープルには男女両方の魅力という意味が込められています。

10.パンセクシュアルフラッグ

パンセクシュアルフラッグは誰が作ったのか不明ですが、2010年からネット上で使われるようになり、拡がっていきました。

パンセクシュアルとは、男女という性別に捉われず、人を愛すことができる人々のことです。

11.ポリセクシュアルフラッグ

次は、ポリセクシュアルフラッグです。

複数のセクシュアリティを恋愛対象としているポリセクシュアルを象徴する旗として、2012年に作られました。

作成者はSNS「Tumblr」のユーザーと言われています。

12.デミセクシュアルフラッグ

次は、デミセクシュアルフラッグです。

デミセクシュアルは精神的な繋がりを感じる人に対してだけ、性的欲求を感じる人たちのことです。

デミセクシュアルは、アセクシュアルと通じるものがあるため、色はアセクシュアルフラッグと同じものが使われています。

13.アセクシュアルフラッグ

次は、アセクシュアルフラッグです。

2010年、他者に対して性的欲求を感じないアセクシュアルの意識を高めるために作られた旗です。

それぞれの色には、意味があります。

黒はアセクシュアル、灰色はアセクシュアルとデミセクシュアル、白はセクシュアリティ、紫はコミュニティを表しているそうです。

14.インターセックスフラッグ

インターセックスフラッグは、オーストラリアのインターセックス活動家であるモーガンカーペンターによって作られた旗です。

インターセックスとは「身体的性が男性、女性の中間もしくはどちらとも一致しない状態」の人を言います。

この旗には、「誤解や固定概念に依存することなく、人々がインターセックスの人々を表現するために使用できるイメージを作成したかった」という想いが込められています。

15.トランスジェンダーフラッグ

トランスジェンダーフラッグは、1999年にトランスジェンダーのモニカ・ヘルムズによって作られた旗です。

青は男性を、ピンクは女性を、白は中間または移行中の人を表しています。

16.トランスジェンダーフラッグ(別パターン)

トランスジェンダーを示す記号を1つに合体させたマークを中心に置いた、別パターンの旗も作られています。

17.前進のフラッグ(ダニエルクエーサー)

次は、前進のフラッグです。

こちらはデザイナーのダニエルクエーサーが作った旗で、もともとあった6色のレインボーフラッグにブラック、ブラウン、ライトブルー、パステルピンク、ホワイトの5色が追加されました。

追加されたブラック、ブラウンは有色人種を、ライトブルー、パステルピンク、ホワイトはトランスジェンダーを表しています。

18.ジェンダークィアフラッグ

次は、ジェンダークィアフラッグです。

ジェンダークィアとは、LGBTのどれにも当てはまらない性的マイノリティのことです。

こちらの旗は2011年に、デザイナーのマリリンロキシーによって作られました。

色の意味は、ラベンダーは両性具有、白は性別のアイデンティティ、グリーンは非バイナリーの人々を表現しています。

19.ジェンダーフルイドフラッグ

ジェンダーフルイドフラッグは、2012年にジェンダーフルイドに旗がないことを気にかけたJJ・プールが作った旗です。

ジェンダーフルイドとは、流動的な性を意味する言葉で、状況や心理状態によって性別が変わる人のことをいいます。

この旗では、ピンクは女性らしさ、白は全ての性別、パープルは男性らしさと女性らしさの両方、黒は性別の欠如、青は男らしさを表現しています。

20.Aジェンダーフラッグ

Aジェンダーフラッグは、2014年にアーティストであり、Aジェンダーでパンロマンティック、デミセクシュアルのSalem Xが作りました。

Aジェンダーとはジェンダーのない人のことをいいます。

この旗は、黒と白は性別の欠如、グレーはジェンダーレス、グリーンはノンバイナリーを表現しています。

21.アロマンティックフラグ

アロマンティックフラッグは、以前はグリーン、イエロー、オレンジ、黒でしたが、グリーン、黄緑、イエロー、白、グレー、黒に変化、さらに変化を遂げ、現在の色味に落ち着きました。

アロマンティックとは、他者に対して恋愛感情を抱かない人をいいます。

グリーンがアロマンティック、グレーと黒は無性と両性の全てを表現しています。

22.ノンバイナリーフラッグ

ノンバイナリーフラッグは、2014年に作られた旗です。

性別を男性か女性か、2つに当てはめたくない人のことをいいます。

イエローが性別二元制以外の性別、白が全ての性別と同一視する性、パープルが男女と女性の組み合わせである性、黒がAジェンダーを表現しています。

23.ポリアモリーフラグ

ポリアモリーフラッグは、無限に続くπが特徴となった旗です。

それはポリアモリーが相手の同意を得て、複数のパートナーと付き合っていくスタイルからきています。

24.ストレートアライフラッグ

ストレートアライフラッグは、LGBTのレインボーフラッグの色と白黒のストライプで構成されている旗です。

アライとは、自分はLGBTQではないけど、LGBTQの人々を支援したいという人のことです。

しっかり支え合っていることがわかるデザインになっていますね。

まとめ

今回はLGBTQの旗「レインボーフラッグ」を24種類、さらに色に込められた意味もご紹介しました。

レインボーフラッグの種類の多さに驚いた人も多いと思います。

それぞれがさまざまなセクシュアリティを表現していて、大切な旗であることがわかりました。

世界中にはいろんなセクシュアリティの方が存在しています。

みんなが広く理解して、少しでも世界がジェンダー平等に近づくといいですね!

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