
私たちの日常に当たり前のように存在するプラスチック。
便利なものである一方で、環境問題にプラスチックが悪影響を及ぼすと知られています。
今回は、これにもあれにもプラスチック?隠れプラスチックについて、さらに環境問題の対策として家庭でもできる事柄をご紹介していきます。
いろんなところで使われる「隠れプラスチック」は?

まずはじめに、いろんなところで使われる「隠れプラスチック」についてご紹介しましょう。
プラスチックの代表格と言えば、ペットボトルが思い浮かびます。
また、お風呂の流し台、トイレの便座、スマホケース、ビニール袋など、多くのプラスチックが日常に溢れています。
どれも何となくプラスチックであることが想像できる製品ばかりです。
しかし、じつは見た目ではプラスチックとはわかりにくい隠れプラスチックも身近に存在するのです!
例えば、化粧品や洗顔料の中身です。
そこには小さなプラスチックが含まれています。
この5ミリ以下の小さなプラスチックをマイクロプラスチックと呼びます。
マイクロプラスチックによる海洋生物への影響は、大変危惧されており、マイクロプラスチックを誤って食べたことで海洋生物が死亡するケースも報告されています。
マイクロプラスチックは特に、家庭の排水フィルターを通り抜けて海に流れやすく、さらに性質上、自然分解されることはないため、海洋汚染の原因の1つになっているのです。
人間界の隠れプラスチックが、家庭を飛び出して地球を汚す結果になっているのですね…
プラスチック問題への取り組みが増えた理由は?

前述した通り、プラスチックは地球汚染に強い影響を及ぼしています。
ここからはさらに詳しく、プラスチック問題への取り組みが増えた理由を3つご紹介しましょう。
① 海洋汚染
まず1つ目は、前述した海洋汚染です。
マイクロプラスチックだけでなく、大きなプラスチックごみも海洋汚染に影響を与えています。
その原因は、ポイ捨てなどで放置されたプラスチックごみが風や雨で流され、海にごみが流れ着いてしまうからです。
それを生物が食ベるなどして環境汚染になっています。
実際に、2016年に行われた世界経済フォーラムにて、このままでは海に漂うプラスチックごみが増え続け、2050年までに重量換算でプラスチックごみが魚の量を超すとの報告があがりました。
このような研究結果を受けて、さらに世界的にプラスチック問題への取り組みを強化する動きが出てきたのですね。
② 温室効果ガス排出
2つ目の理由は、プラスチックごみから出る温室効果ガスの排出です。
温室効果ガスは地球温暖化に悪影響を及ぼすということは多くの人に知られていますよね。
国際エネルギー機関によると、全世界で2021年にプラスチックごみから出た温室効果ガス(二酸化炭素)の量は363億トンで、過去最高を記録しました。
このまま増え続けると地球温暖化が進み、未来の地球がダメになってしまいかねません。
地球温暖化悪化の可能性を考えると、プラスチック問題に取り組まざるを得ませんね!
③ 資源の枯渇
そして、3つ目の理由は資源の枯渇です。
プラスチックは石油を使用して作られており、石油は量に限りがあります。
新しい資源が見つかるという可能性も大いにありますが、限りあるものなので、大切にしない訳にはいきません。
石油の使用量を減らすために、プラスチックを減らす、またはリサイクル、使い回すことなどの取り組みが大切になるのです。
家庭でもできるプラスチック環境問題対策は?

以上のプラスチック問題があがったため、世界各地でプラスチックを減らす取り組みが行われています。
大きな企業もこぞって取り組んでいますが、企業だけではやはりまだ不十分です。
私たち個人が家庭でプラスチック使用を減らす必要があります。
では最後に、今すぐ取り組める家庭でできるプラスチック環境問題対策をご紹介していきましょう!
① マイボトル・エコバック・エコラップなどの活用
まず1つ目は、マイボトル、エコバック、エコラップなど、繰り返し使えるアイテムの活用です。
これらの商品は日常的によく使うものですので、1年間、5年間、10年間、それ以上と考えると、かなり多くのプラスチックごみを削減できることがわかります。
繰り返し使えるお気に入りのアイテムを持っていると、気分もあがりますし、環境にも自分にも優しいので一石二鳥になりますね!
② リサイクルセンターへの持ち込み
2つ目は、プラスチックごみをリサイクルセンターへ持ち込むことです。
1つ目のように、プラスチックを使わない努力も必要ですが、生活必需品の多くはプラスチックを使用しているため、全く使わないのは大変難しいです。
なので、出てしまったプラスチックごみはリサイクルセンターへ持ち込んで、再利用してもらいましょう。
リサイクルされたプラスチックは、新しいプラスチック商品に生まれ変わったり、化学燃料に変換されたりします。
しかし、日本のプラスチックのリサイクル率は24.3%とまだ高くありません。(「一般社団法人プラスチック循環利用協会2020年プラスチック製品の精算・廃棄・再資源化・処理処分の状況」)
まずは、私たち1人1人が意識を高くして、プラスチックをリサイクルに回すことを心がけましょう。
③ 自然に還る商品の活用
そして、3つ目は自然に還る商品の活用です。
最近ではプラスチック問題を受けて、各企業が自然に還る商品を開発する動きが盛んになっています。
例えば、Pale Caseというスマホケースやアクセサリーを扱うカナダのブランドは、バイオプラスチックと亜麻わら材料でスマホカバーを製造し、販売しています。
このスマホケースは家庭用コンポストで分解することができるため、使い終わったらごみにならずに済みます。
また、当社のRICE STRAWもその1つです。
一般的にはプラスチックが使われるストローですが、RICE STRAWはお米とタピオカ粉、水というシンプルな原材料でできており、こちらも家庭用コンポストに入れると自然分解され、土に還ります。
こういった自然に還る商品はこれからもどんどん開発されていくと思われます。
1人1人が自ら積極的に情報を収集し、地球に優しい商品を使うことがプラスチック問題改善に繋がっていきます。
まとめ
今回は、これにもあれにもプラスチック?隠れプラスチックについて、さらに環境問題の対策として家庭でもできる事柄をご紹介しました。
プラスチックは身近にたくさん存在し、見た目ではわからない隠れプラスチックもたくさんあるとわかりました。
プラスチック問題の取り組みが行われた理由は、海洋汚染、温室効果ガス排出、資源の枯渇などがあるからです。
企業でも多くの取り組みが行われていますが、私たち個人でも「マイボトルなどの活用」「リサイクルセンターへの持ち込み」「自然に還る商品の活用」など、簡単な取り組みを始めてみましょう!