サーキュラーエコノミーとは?リサイクルとは何が違うの?事例製品もご紹介!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加


近年、気候変動による異常気象を受けて、多くの人や企業が環境問題に取り組み始めています。

その中の1つであり、話題となっているのが「サーキュラーエコノミー」です。

今回はサーキュラーエコノミーとは何なのか?簡単に解説を行います。

さらに、皆さんがよく聞くリサイクルとは何が違うのか、サーキュラーエコノミーがよくわかる事例製品も合わせてご紹介していきます。

サーキュラーエコノミーとは?

まずは、サーキュラーエコノミーとは何なのか、簡単に解説しましょう。

サーキュラーエコノミーとは、資源を循環させる取り組みのことを指します。

日本語では、循環型経済と訳されます。

環境省によると「従来の3Rの取組に加え、資源投入量・消費量を抑えつつ、ストックを有効活用しながら、サービス化等を通じて付加価値を生み出す経済活動」と定義されています。

簡単にいうと、新たに費やす資源を抑え、今ある資源を活用しながら製品化し、利用し、また新たな製品に循環する、これがサーキュラーエコノミーの形です。

ちなみに、3Rとは、リデュース(廃棄物を少なくすること)、リユース(その製品を繰り返し使うこと)、リサイクル(使い終わったものを資源に戻して新しいものに作り変えること)の総称を言います。

サーキュラーエコノミーはどうして必要なの?

さて、そのサーキュラーエコノミーは今どうして必要だと注目されているのでしょうか?

その理由の1つは、製品の廃棄物による環境汚染です。

これまでの経済活動は、資源を使って製品化後、消費し、廃棄するリニアエコノミー(線型経済)と呼ばれるものがほとんどでした。

リニアエコノミーが繰り返される度に、大量の廃棄物が発生しました。

その廃棄物を、例えば焼却炉で燃やすとすると、そこから温室効果ガスである二酸化炭素が発生し、地球温暖化が進むと言われています。

その廃棄物処理の問題を解決に近づける1つの方法として、サーキュラーエコノミーの必要性が訴えられています。

また、2つ目の理由として、将来的な「資源不足」、それによる「資源の高騰」の懸念も考えられます。

地球上の限られた資源を、これから何十年先まで使用し続けるために、サーキュラーエコノミーの資源を循環させる取り組みが必要となるのです。

サーキュラーエコノミーとリサイクルの違い

サーキュラーエコノミーの意味や必要性はこれまでの解説で理解してもらえたと思います。

ただ、サーキュラーエコノミーは私たちがこれまでよく耳にした「リサイクル」ととても似ていますよね。

さてここからは、サーキュラーエコノミーとリサイクルの違いを簡単に解説していきましょう!

サーキュラーエコノミーは、資源を循環させる取り組み、一方リサイクルとは、廃棄物を再利用する取り組みのことをいいます。

似ているように見えますが、じつは根本的な考え方が違います。

リサイクルは廃棄物を再利用し、廃棄物になるまでの期間を引き延ばします。しかし、最終的には廃棄物が発生してしまいます。

サーキュラーエコノミーは製品を作る段階で、消費後も廃棄物が発生しないことを考えて作られています。つまり、最初から最後まで廃棄物ゼロの取り組みです。

どちらも環境を考えた取り組みではありますが、サーキュラーエコノミーのほうがより環境に優しく、徹底した考えといっていいでしょう。

サーキュラーエコノミーの事例製品3選

では、最後にサーキュラーエコノミーの事例製品を3つご紹介します。

① PIZZA DAY

まず1つ目は、「ウールで世界のアパレルを変える」を目標に掲げたアパレルブランド「PIZZA DAY」です。

「PIZZA DAY」が販売する洋服は、100%のウールが使用されたTシャツなど。

着心地の良さだけでなく、「PIZZA DAY」は着古した服を回収し、肥料化、100%土へ還すという取り組みを行っています。

アパレル業界は、流行が左右されやすく、またコスト削減を目指す大量生産のため、これまでに多くの廃棄物を排出してきました。

近年では、廃棄物削減を考える企業が多く存在し、服の再利用などの取り組みも盛んです。とはいえ、土に還る服はとても珍しい取り組みですよね。

「PIZZA DAY」はアパレル業界の中でも、環境問題への取り組みをより積極的に行っていることがわかります。

② KoKeBeeみつろうエコラップ

2つ目は、繰り返し使用可能な食品用ラップ「KoKeBeeみつろうエコラップ」です。

「KoKeBeeみつろうエコラップ」とは、コットン生地に、みつろう(はちみつが体から分泌するロウ)、オーガニックホホバオイル、天然樹脂を染み込ませた食品用のラップのこと。

手で優しく温めることで、食器や食品の形に馴染み、きれいに包むことができます。

また使った後は、水で洗い、繰り返して数年単位での使用もOK!

さらに、使えなくなったラップは土の中で自然分解し、土に還すことができます。

食品用ラップは各家庭に1つはある必需品で、毎日使用する場合が多いでしょう。

一般的なラップは再利用することは少ないですから、その都度、ゴミが出てしまいます。

最近では、燃やす際に有害な物質が出ないラップも多く開発されていますが、それでもゴミ問題は解決しません。

そう考えると「KoKeBeeみつろうエコラップ」は環境により良い製品と言えるでしょう。

③ RICE STRAW

そして最後3つ目は、廃棄米とタピオカ粉、水で作られた「RICE STRAW」です。

「RICE STRAW」はプラスチック不使用、天然素材のみを使用して作られたストローで、マレーシアで製造されています。

エコなストローでイメージされる紙ストロー以上に、丈夫な作りになっており、2時間飲み物につけたままでも、違和感なく使用できます。

廃棄米を原料としているところも大きなポイントで、本来の使い道を失った資源を有効活用している製品であることがわかります。

そして、使い終わった後は、コンポストと呼ばれる堆肥を作る容器に埋めることで、自然分解され、土に還ります。

一般的なプラスチックのストローは、細長い形状が故にゴミ処理の際に袋からすり抜けて、そのまま自然へ流出しやすいと言われています。

ストローの環境問題として、よく耳にするのが海への流出と、海の生物たちへの有害汚染です。

プラスチックストローは自然に還ることはありませんし、生物たちにも有害な素材である一方、ストロー自体はとても便利な製品です。

「RICE STRAW」のような自然に還るシステムを持つストローの使用は、人間だけでなく全ての生物に優しいと言えますね。

まとめ

今回はサーキュラーエコノミーとは何なのか?解説し、リサイクルとの違い事例製品も合わせてご紹介しました。

サーキュラーエコノミーとは、資源を循環させる取り組みのことで、将来の地球を考える上で必要性の高い取り組みであることがわかりました。

廃棄物ゼロを目標としたサーキュラーエコノミーは、リサイクル以上に環境に優しい取り組みです。

そして、今後、多くの企業が取り入れていくべき取り組みでもあります。

企業だけでなく、私たち個人でもサーキュラーエコノミーの活動を知ることから始め、サーキュラーエコノミーを取り入れた製品を使うなどして、環境のことを考えていきましょう!

この記事もおすすめ

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*