フェアトレードの仕組みとは?メリット・デメリットも合わせて解説!

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人にも環境にも優しい「フェアトレード」。

日本でも拡がりつつありますが、まだその仕組みを説明できる人は多くはありません。

今回はそんなフェアトレードの仕組みについて、わかりやすく解説!さらに、メリットとデメリットも合わせてみていきましょう。

最後には、フェアトレードについて私たちができることもご紹介しますよ!

フェアトレードの仕組みとは?

では早速、フェアトレードの仕組みについて解説していきます。

フェアトレードとは、「公正・公平な貿易」のことを指します。

これまで、開発途上国は先進国と取引きを行う際、輸入価格や労働環境で損をすることが多々ありました。

そのため、経済的に豊かではない開発途上国がずっと貧しく、経済的に豊かな先進国がますます豊かになる、という図式ができあがっていました。

これでは開発途上国の貧困問題は一向に解決しないと危惧し、世界的に開発途上国が損をしないフェアトレードの取り組みが始まったのです。

ここからはフェアトレードの仕組みをご紹介します。

最低価格を保証

フェアトレードは、製品の最低価格を保証しています。

例えば、開発途上国で作られるコーヒー豆は、先進国のニューヨークやロンドンなどで市場価格が決められ、情勢によって高騰したり暴落したりします。

価格が暴落してしまったら、生産にかかる費用よりも製品代金が下回り、生産者にとって大きな赤字となります。

しかし、フェアトレードは最低価格の保証がされているため、暴落後も低いながらも一定の報酬を得ることができます。

また、逆に高騰した場合、フェアトレードでも同じく価格は高騰し、高い報酬を得られるのです。

生産者にとって、とても有難い仕組みですね!

奨励金の設定

最低価格の保証だけではありません。

フェアトレードには、「フェアトレード・プレミアム」と呼ばれる奨励金の設定もあります。

この奨励金は製品代金とは別に、仕入れ側から生産者へ渡るお金で、製品を購入する人や輸入する人、輸出する人が負担しています。

このお金は、生産者が機器の購入や設備の充実など、自由に使用することができます。

この奨励金の設定は、生産者が経済的に不利にならないようにする大切な仕組みなんですね。

フェアトレードは経済的に公平なだけでなく、労働や環境問題に対しても公平な貿易です。

これまでは、先進国が開発途上国に辛い労働を強いたり、有害な農薬の使用を指定したり、生産者が損をする取引きが行われてきました。

しかし、フェアトレードでは、例えば、労働時間を1日8時間と定めたり、農薬の使用量を制限したり、そういった部分でも生産者が損をしないように配慮されています。

国際フェアトレード認証

フェアトレードの仕組みはわかりましたが、それらを客観的に判断してくれる機関はあるのでしょうか?

じつは、フェアトレードには開発途上国が公平な条件で取引されていることをチェックする認証制度があります!

それを「国際フェアトレード認証」と言います。

この認証は、国際フェアトレードラベル機構(Fairtrade International)に基づいて、行われています。

認証製品には、国際フェアトレードラベルがつきます。

このラベルがついていれば、ちゃんと認証を受けたフェアトレード製品ということですね!

フェアトレードで得られるメリットは?

フェアトレードは生産者にとってメリットの多い取引ですが、じつは消費者、さらに地球にとっても良い仕組みなんです。

ここからは、フェアトレードで得られるメリットについてご紹介します。

生産者にとってのメリット

まずは生産者にとってのメリットです。

前述してきた通り、生産者にとっては経済的に安定できるという大きなメリットがあります。

それだけでなく、労働や環境問題についても守られています。

消費者にとってのメリット

続いて、消費者にとってのメリットは、質の良い製品を購入できることです。

フェアトレードによって収入が安定した生産者は、支援者の協力から高品質な作物の作り方を学びます。

また、環境に配慮して農薬使用量を制限して作られるため、人間の体にも安心安全な製品ができあがります。

さらに、フェアトレード製品を購入することでSDGsに貢献することもできます。

自分の行動が多くの人のためになると思うと、気持ちがいいですよね〜

これらは消費者にとっても大きなメリットと言えますね!

地球にとってのメリット

また、地球にとっても、環境に優しいというメリットがあります。

それは、農薬の使用量を制限するなど、環境保全の部分からわかります。

生産国の環境保全は、地球全体の環境保全にも繋がりますよね!

フェアトレードにはデメリットもある?

良いことずくしに見えるフェアトレードですが、じつはデメリットも考えられます。

それは、消費者や仕入れる企業側にかかるコスト面です。

フェアトレードの製品は、性格上、どうしても価格が高くなります。

また、仕入れる企業としてもコストが高くなってしまいますよね。

日本は特に、安いものが正義、みたいな風潮があるため、価格が高くなってしまうフェアトレード製品は避けられてしまう傾向があるかもしれません。

フェアトレードで私たちにできること

では最後に、フェアトレードで私たちにできることをご紹介しましょう。

まずは、フェアトレードについて知ることです。

先ほど紹介した通り、フェアトレード製品は高いという部分がデメリットでした。

しかし、フェアトレードの意味や仕組み、どうして必要なのか、生産者の生活などを考えると、多少高くても購入したいなという気持ちが出てくると思います。

私たちみんなでフェアトレードを理解し、それに見合った価格で購入しましょう!

また、それを周囲に知らせることも大切です。

日本はまだフェアトレードの認識が低く、製品も普及していません。

フェアトレードを知らない人たちに、ぜひ教えてあげましょう!

まとめ

今回はフェアトレードの仕組みについて、わかりやすく解説し、メリットとデメリットも合わせてご紹介しました。

フェアトレードは「公正・公平な貿易」のことで、取引の最低価格を保証し、さらに奨励金を受け取れる仕組みで、生産者が損なく取引きすることができます。

生産者だけでなく、消費者は質の良い製品が手に入ること、環境に優しいことなどのメリットがあります。

デメリットはコストが高いことですが、フェアトレードについて理解すると多少高い金額でも納得できるのではないかと思います。

まずは、フェアトレード製品を手に取ってみましょう!

その行動で多くの生産者が公平な報酬を得るのなら、私たちも嬉しいですよね!

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